大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和38(テ)14 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人銭坂喜雄の上告理由について。

事実審たる裁判所が不法行為による精神的損害の賠償である慰藉料額を算定する

にあたつては、当事者双方の社会的地位、職業、資産、加害の動機および態様、被

害者の年令、学歴等諸般の事情を参酌すべきであることは、むしろ当然の事柄であ

つて、第二審裁判所が、本件不法行為により被上告人のこうむつた精神的苦痛に対

する慰藉料額を算定するにあたり、所論のように上告人の前科、被上告人の職業、

社会的地位等を参酌したからといつて、憲法一四条にいう社会的身分により差別の

取扱をしたものとはいえないことは、当裁判所昭和二五年(あ)第二九二号同二五

年一〇月一一日言渡大法廷判決(刑集四巻一〇号二〇三七頁)の趣旨に照らして明

らかである。従つて、右と同趣旨の原判決は所論憲法の条項に反するものではなく、

論旨は理由がない。

よつて、民訴四〇九条ノ三、四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一

致で、主文のとおり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 奥 野 健 一

裁判官 山 田 作 之 助

裁判官 草 鹿 浅 之 介

裁判官 城 戸 芳 彦

裁判官 石 田 和 外

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